鹿島酒造ツーリズム®
地場の銘産品をエリア全体のブランディングに活用し、イベント化や継続した集客に成功
2011年、佐賀県鹿島市の福千代酒造の「鍋島」が世界最大規模のワイン品評会「IWC」で、SAKE部門の最優秀賞である『チャンピオン・サケ』を受賞しました。
【導入前のお客様状況/解決すべき課題】
『チャンピオン・サケ』の受賞を鍋島だけの栄誉にとどめず、酒の販売だけでなく、酒蔵が集積している鹿島に人を呼び込む仕掛けを作り、酒どころ鹿島を戦略的にプッシュする。というご提案をし、鹿島市と鹿島市観光協会に酒蔵が加わり準備を進めていた「鹿島酒蔵ツーリズム推進協議会」に、森本も参画しました。当初、秋から冬は酒蔵にとっては一番忙しい時期で、短期間で酒蔵ツーリズムというイベントを立ち上げることに難色を示す酒蔵もありました。
【解決策/提案内容】
2011年度に実施すべきかで意見が分かれる協議会の場で、「今年を逃すと大きなチャンスは無くなる」ことを強調し、短期間だが実施することへ導きました。また、「酒蔵ツーリズム」の登録商標を取得することを提案するとともに、TwitterやFacebookなどのSNSで情報を拡散(当時はSNS普及黎明期)する方法も提案し、デジタル情報の発信をリードしました。
【結果/効果】
2012年の第1回イベントは、準備期間がほとんどない中、酒蔵の皆さんや市役所・観光協会の尽力で3月に開催に至り、二日間で鹿島市の人口とほぼ同じ3万人を集め成功を収めました。その後も協議会を中心に内容を毎年充実させて行き、8回目となる2019年にはほぼ10万人を集める大きなイベントに育っています。また、登録商標を取得したことで、酒好きの方々が鹿島市の名を目にすることが増え、酒どころとしてのブランディングに大きな効果をあげています。2020年1月に「ふるさとづくり大賞」も最優秀賞を受賞するなど、地域経済に貢献しています。